『しまうまのしごとさがし』とは
サバンナで暮らすしまうまの子供。ある時、他の動物の子供たちから「大きくなったら何になりたい?」という質問をされたことをきっかけに、自分にあった仕事が何なのか、考え始めます。そこで街に「しごとさがし」の旅にでて、働く動物たちから、「自分にあった仕事を見つけるためのヒント」をいろいろともらううちに、「自分自身を発見していく」というお話。
将来のたくさんの可能性を秘めた子供たちの個性を伸ばすきっかけに、親子で読んでもらいたいお話です。
大きくなったら、何になる?
大人の世界では、失業率の増加、就職氷河期、仕事の価値観の変化など、周囲の社会の変化と共に「働くってどういうこと?自分は何をしたいだろう?どう生きたいの?」と、深く考える機会を迎えている人も多いことと思います。でも考えてみれば、このテーマは子供の時から、ずっとつきつけられた命題でもあったのです。3、4歳の幼い頃から「大きくなったら何になりたい?」って必ず誰かに聞かませんでしたか?とはいえ、大きくなってみたところで、何になりたいかわからない、やりたいことがあるけれど、できない現実に遭遇する。子供の頃は漠然と「大人になったら、何かになるんだー」と思ってましたが、ただ歳を重ねて大きくなるだけじゃ、だめなんですね。「仕事探しは自分探し」ともいわれますが、「人生はネバー・エンディング就活」なのかも?
この本は、主人公のしまうまの子供が街にでて、仕事を探していく過程で、働いている様々などうぶつと話をしていくうちに、いろんなことに気づいていくお話。『どうぶつびょういん』を読んでくださった方やお子さんには、続編(今風にいうならスピンオフ・ストーリー)としてナルホドと思っていただける部分あるでしょうし、この本だけ読んでも、楽しんでもらえるつくりになっています。しまうまの子供の就活物語、親子で読んだり、大人の方にも楽しんでいただければ幸いです。(2009年11月ブログ記事より)